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【スタートアップ必見】ビジネスモデル特許を取得するメリットと具体例を弁理士が解説

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「うちのビジネスの仕組み、特許で守れないの?」


そんな疑問を持ったことはありませんか?

実は、アイデアや仕組みに技術を組み合わせることで、ビジネスモデルも特許として保護できる可能性があります。


本記事では、ビジネスモデル特許の基礎知識から取得するメリット、具体的な事例まで、スタートアップ企業や中小企業の経営者が知っておくべき情報を分かりやすく解説します。

ビジネスモデル特許とは?基礎知識を解説

ビジネスモデルとは、企業が「誰に」「何を」「どうやって」付加価値を提供し、収益化するかという仕組みのことです。


重要なポイントは、ビジネスモデルそのものには原則として特許は取れないということ。


しかし、アイデアや仕組みに「技術的な要素」を組み合わせることで、特許として保護できる可能性があります。

例えば、単なる販売方法のアイデアだけでは特許にはなりませんが、そこにITシステムやセンサー技術、独自の機械装置などの技術が組み込まれていれば、ビジネスモデル特許として認められる可能性が高まります。


システムに実装できるロジックが頭の中で描けているのであれば、特許出願を検討する価値は十分にあります。


ビジネスモデル特許の具体例

実際にビジネスモデル特許を活用している企業の例をご紹介します。


TSUTAYA(レンタルサービス)

レンタルショップで借りたDVDなどを、返却ポストに投函すると、郵便配達業者が回収し、店舗に戻すシステム。配達員がポストから回収した際に「回収しました」という情報がサーバーに送信され、システム上で管理される仕組みが特許として保護されています。


くら寿司(皿カウントシステム)

お客様が食べ終わった皿を投入口に入れると、自動でカウントされ、一定枚数に達するとガチャガチャが回って景品が当たる仕組み。この皿の自動カウント技術とゲーム性を組み合わせたシステムに特許が申請されています。


一蘭(集中して食べられる環境)

ラーメン店「一蘭」では、テーブルにセンサーが設置されており、各お客様の状態を把握できる仕組みがあるとされています。お客様が集中してラーメンを楽しめる環境を実現するための技術的な工夫に、特許が出されています。


いきなり!ステーキ(提供システム)

お客様の要望に応じて肉のブロックから好きな量をカットし、その場で計量して提供するシステム。立食形式のテーブル、札による顧客管理、計量機、シールによる区別など、技術的な工夫を盛り込んだ提供方法が特許として認められました。


ビジネスモデル特許を取得する6つのメリット

ビジネスモデル特許を取得すると、企業経営において様々なメリットがあります。


1. 競合の参入を防げる

特許を取得すれば、他社が同じ仕組みを使うことを防げます。もし他社が特許侵害をした場合、裁判所で認められれば、その事業を止めさせることができます。
特許侵害で会社が潰れるケースも少なくなく、一発で大ダメージになる可能性があります。


2. 大企業との提携・アライアンスがしやすくなる

大企業には知的財産部があり、他社の特許を常にチェックしています。特許を持っていない状態でアイデアを大企業に持ち込むと、アイデアだけを真似されたり、しらばっくれられたりするケースも実際にあります。

しかし、特許を持っていれば、大企業側も「組むしかない」という状況になり、対等な立場で扱ってもらいやすくなります。


3. 資金調達がしやすくなる

投資家やベンチャーキャピタル(VC)から「どういう優位性がありますか?」と聞かれた際に、「こういう特許を持っているので、独自性があります」「他社に対して参入障壁があります」と説明できれば、投資判断を上げやすくなります。

また、2026年5月頃に施行予定の「企業価値担保権」という法律により、銀行融資も受けやすくなる方向に動いています。これまで銀行は決算書や過去の実績に基づいて融資していましたが、今後は会社自体の「企業価値」を評価して融資する方向に変わっていきます。

スタートアップ企業で実績が少なくてもお金が借りやすくなる制度が整いつつあり、特許はその企業価値を示す重要な要素になります。


4. 相見積もりを取られず受注できる

「お宅でしかその技術はできないでしょ」という状況を作れれば、相見積もりなしで受注できるメリットがあります。価格競争に巻き込まれずに済み、売上アップにも繋がりやすくなります。


5. 取引先からの信頼を得られる

例えば、商社がメーカーから商品を仕入れて一般消費者に販売している場合を考えてみましょう。
もし販売していた商品が「他社の特許を侵害していた」となった場合、メーカーだけでなく、商社側も責任を問われる可能性があります。

そのため、商社の立場からすれば、メーカー側がしっかり特許を取得していてくれると安心して仕入れができ、受注もしやすくなります。


6. エンジニアの採用・モチベーション向上に役立つ

特許を申請すると、発明者として名前が公開されます。これはエンジニアのモチベーション向上に繋がります。また、「その会社は特許で技術を大切にしてくれる会社」というイメージができ、優秀なエンジニアの採用もしやすくなる効果があります。


ビジネスモデル特許を取得する際の注意点

ビジネスモデル特許を取得する際には、以下の点に注意が必要です。


アイデアだけでは特許は取れない

何かしら技術的な要素が絡んでいないと特許にはなりません。ただし、「システムに実装するとしたらこういう風になる」というロジックが頭の中に浮かんでいるのであれば、特許出願できる可能性は十分にあります。


早めの特許調査と出願が重要

ビジネスを始める前に、既存の特許に抵触しないか調査することが重要です。
また、自社の独自技術については、できるだけ早く特許出願を行うことで、競合からビジネスを守ることができます。


まとめ:ビジネスモデル特許でビジネスを守ろう

ビジネスモデル特許は、スタートアップ企業や中小企業がビジネスを有利に進めるための強力な武器になります。

アイデアや仕組みに技術を組み合わせることで特許として保護でき、競合の参入防止、資金調達、大企業との提携など、様々なメリットがあります。

「このビジネスモデル、アプリにしたらこうなるな」というロジックが描けているのであれば、ぜひ特許取得を検討してみてください。



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・自社が生み出したアイデアを取られたくない方
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当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください!


👉参考動画【スタートアップ必見】まだ申請してないの?“ビジネスモデル”も特許になる!?


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