年552億円の事例に学ぶ「特許ライセンス」|契約の種類からロイヤリティの仕組みまで完全解説

特許を持っていると、自分で製品を作らなくても収益を得られる方法があることをご存知ですか?
それが「特許ライセンス」です。
本記事では、年間552億円という驚異的な収益を生み出した事例をはじめ、特許ライセンスの基本から実践的な活用法まで、弁理士の視点から徹底解説します。
目次
特許ライセンスとは?基本の仕組みを理解しよう
特許ライセンスとは、簡単に言えば
「特許権を持っている人が、その技術を他人に使わせてお金を得る」仕組みです。
通常、自分の特許技術を勝手に使われた場合は
「使用差し止め」や「損害賠償請求」といった法的措置を取ることになります。
しかし、特許ライセンスでは「使ってもいいけど、お金を払ってね」という契約を結びます。
一般的なライセンス料は、売上の3%から5%程度が相場となっています。
この仕組みを活用することで、自社で製造・販売をしなくても、特許技術から継続的な収益を得ることができるのです。
年間552億円!驚きの特許ライセンス成功事例
特許ライセンスビジネスの可能性を示す、印象的な事例をご紹介します。
ドクター・中松のパチンコ特許
発明家として有名なドクター・中松氏は、パチンコに関する特許を保有していました。
具体的には、パチンコ玉を手動で弾く方式から自動化する技術に関する特許です。
この特許によるライセンス収入は、なんと年間552億円にも達したと言われています。
この金額は、製造設備も在庫も持たずに得られる収益です。特許ライセンスビジネスの魅力が伝わる事例ではないでしょうか。
スペシャルフラワーカンパニーの成功モデル
もう一つ、特許ライセンスで成功している事例をご紹介します。
「スペシャルフラワーカンパニー」という企業は、花にメッセージや写真を印刷する技術の特許を保有しています。
従来の技術では、花に直接インクを塗布すると時間が経つにつれて滲んでしまうという課題がありました。
この会社が開発した技術は、接着層、インク層、カバー層という3層構造で花に貼り付ける、シンプルながら効果的な方法です。
ライセンスビジネスの利点
この会社は自社で花屋を経営しているわけではありません。
花屋さんにこの技術をライセンス提供し、ライセンス料を受け取るビジネスモデルです。
花屋さん側のメリット:
- 母の日などに、メッセージ入りの花を販売できる
- 花の付加価値が上がり、単価アップが期待できる
- 差別化により競合優位性を獲得
ライセンス提供側のメリット:
- 在庫を持たずにビジネス展開が可能
- 高い利益率を実現
- リスクを低く抑えられる
このWin-Winの関係が、特許ライセンスビジネスの魅力です。
さらに同社は、花だけでなく果物へのバーコード印刷など、応用範囲を広げています。
また、花の文化が根付いているヨーロッパやメキシコなど、海外展開も行っており、各国で特許を取得してライセンス展開を進めています。
特許ライセンスの種類と選び方
特許ライセンスには、ビジネスモデルや戦略に応じて選べる複数の種類があります。
通常実施権と専用実施権
特許ライセンスには、大きく分けて「通常実施権」と「専用実施権」の2種類があります。
通常実施権
- 特許権者から許諾を得て特許発明を業として実施できる
- 特許権者自身も技術を使用できる
- 広く技術を普及させたい場合に適している
専用実施権
- 特許権者かr許諾を得て、特許発明を独占的・排他的に実施できる(※特許庁への登録が必須)
- 特許権者自身も技術を使えなくなる場合がある
- 地域ごとに設定することも可能(例:大阪エリアはA社、東京エリアはB社など)
- 専用実施権者は自ら訴訟を起こすこともできる
専用実施権は非常に強力な権利であるため、完全に譲渡するほどではないが、強い権利を与えたい場合に活用されます。
クロスライセンス
「クロスライセンス」とは、複数の企業がお互いに特許をライセンスし合う契約形態です。
例えば、iPhoneには何万件もの特許技術が組み込まれています。
一社で全ての技術を開発・保有することは不可能です。
そこで、複数の企業が互いに持っていない技術をライセンスし合うことで、製品を完成させています。
サブライセンス
少ないですが「サブライセンス」というものもあります。
これは、特許権者から実施権を得た会社が、さらに別の第三者に対して同じ特許を実施する権利を許諾するものです。
※元のライセンス契約で特許権者が許可している場合のみ可能
このように、自社で特許を持っていない技術でも、ライセンスを受けることで活用し、さらにそれを製品に組み込んで販売することが可能になります。
最適なライセンス形態の選び方
ビジネスモデルや戦略によって、どのライセンス形態が適切かは異なります。
- 広く技術を普及させたい → 通常実施権
- 特定企業と深い関係を築きたい → 専用実施権
- 技術の相互補完を図りたい → クロスライセンス
判断に迷った場合は、専門家である弁理士に相談することをおすすめします。
まとめ
- 特許ライセンスは売上の3〜5%程度が一般的な相場
- 年間552億円という驚異的な収益を生み出した事例も存在
- 在庫リスクなく高利益率のビジネス展開が可能
- 通常実施権、専用実施権、クロスライセンスなど目的に応じた選択が重要
- 適切なライセンス戦略には専門家のアドバイスが有効
特許ライセンスは、在庫を持たず、高い利益率で安定したビジネスを展開できる優れた収益モデルです。
自社が保有する技術やアイデアを特許化し、ライセンスビジネスとして展開することで、新たな収益源を確保できます。
製造や販売のリスクを抱えずに、技術の価値を最大化できる特許ライセンスは、これからの知財戦略において重要な選択肢の一つです。
IP FELLOWS 特許商標事務所では、ビジネスモデル特許など、ビジネスに直結する特許を最も得意としております。
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当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください!
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